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しばらく日本のアーバン・ガーデンと、アーバンなロケーションにある伝統的な日本庭園を紹介したので、海外の類似例に飛ぶことにします。 類似例と言ったのは、芝離宮のように街の成長によって、庭園が都市の内部に残されるかのようにして、組み込まれて現在に至っているアーバンな立地にあるガーデンを意味します。 街の街路からは大きな芝生越しに宮殿が眺められる。 この庭園はフリードリッヒ1世が妻シャルロッテのために建てた宮殿の一部で、1695年から1713年の間に建設されたとされています。建設当時の時代背景はというと、1618年から続いた30年戦争で疲弊し、ヴェストファリア条約により300ほどの小国家に分裂し、ハプスブルク家の支配は低下、神聖ローマ帝国は存在しなくなった中から、「軍事力をベースにしてプロイセン王国をヨーロッパの列強にまで押し上げたのが、「兵隊王」とも呼ばれたプロイセン2代目の王、フリードリヒ・ヴィルヘルム1世であり、3代目フリードリヒ2世(フリードフリヒ大王)でした。 したがって、宮殿もその庭園も、フランスやオーストリアなどの大国に対抗する意識をうかがうことが出来ます。庭園の様式は、観光案内には英国庭園となっているのですが、実際には現地の案内にあったベルサイユ宮殿を模したという方に近く、宮殿の庭として整形の芝生、ボスケと称される高生垣が、大きな池の方向へ強い軸線を持ちながら伸びたデザインとなっています。その池の背後には樹林地が広がり、その部分は確かに、風景式の英国風庭園と呼んでも良い形式の緑となっていますが、この部分は後から拡げられたとのことでした。 白砂と草花で芝生内に作られた文様。 このことは、フリードリヒ2世が造ったポツダムのサン・スーシー宮殿において、より鮮明になりますので、今日からしばらくはシャルロッテンブルグ、サン・スーシーといったドイツの庭園を続けたいと思います。
by pennslanding
| 2007-08-29 08:50
| アーバンな環境のなかの庭園:海外編
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