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昨日のエントリは、長崎の県立美術館のサインと道路の整備についてでしたが、その中で道路の景観は、緑や舗装や照明といった景観を構成する要素のバランスで作られるといったことを書きました。 今日は、その景観を構成する個々の要素、それをうまく組み合わせて使うことによって景観をデザインする、ランドスケープ・デザインの例をペンシルベニア大の例で紹介したいと思います。ここで用いる写真を既に紹介したものもありますが、今日は今から30年前の写真と現在を比較しながら、ランドスケープ・デザインによって生み出されたものを見てみたいと思います。 1枚目は大学の中の目抜き通り、大学の中心軸となる緑のプロムナードの写真です。ペンシルベニア大は1740年代創設の全米で4番目に古い大学ですので、この写真からも歴史と伝統のある大学といった印象を受ける方も多いかと思います。 2枚目はほぼ同じ場所を、やや前進した場所から取った30年前の写真です。2つの写真を見比べてもらうと判るのですが、写真左側に同じ建物があることで、ほぼ同じ場所から取ったことが判ると思います。1枚面の写真で受けた歴史や伝統といった印象は、この2枚目からは感じることができないと思います。その違いは、高木の緑、レンガを主体とした舗装、あるいは緑の中に転々と続くクラシックなスタイルの外灯といったものが付加されている点にあります。建物の要素はそのままでも、そういった景観を構成する要素をデザインする、ランドスケープのデザインによって、歴史や伝統を感じられる風景や景観も作り出すことができるという、良い例ではないかと思います。 3枚目の写真も、上の2枚の写真のローカスト・ウォークに直交して交わるプロムナードの現在の写真です。この道路の正面にはメモリアル・タワーという学部学生寮のゲートとなる建物があるのですが、その建物自体が並木の緑に隠れてしまって見えなくなってしまっています。建物は見えないですが、プロムナードの雰囲気からは、最初にあげた写真と同じ歴史や伝統といった印象を感じられると思います。 この写真は3枚目の写真よりも後ろに下がったところから30年前に取った写真です。アスファルト舗装の歩道と車道に、街路樹がところどころ見受けられるだけで、歴史を感じさせるのは正面のメモリアル・タワーの建築だけです。 昔と比べると、写真左側の緑の部分にあった建物が無くなっていますが、緑のボリュームが、圧倒的に増え、舗装を周りの建物にマッチしたレンガと石の舗装に変えることによって、景観は劇的に変わっていることが判ると思います。 ランドスケープ・デザインと言うと、どうしても緑の計画だけに捉われがちです。もちろん緑のデザイン、緑や自然を扱うところはランドスケープ・デザインの根幹ではありますが、景観を作ると言った観点からは、舗装などのハードスケープ、ベンチやゴミ箱、サインも含めたストリート・ファーニチャー、そして夜間の照明や噴水などの水景施設といった景観を構成する個々の要素を、総合してデザインするのがランドスケープ・デザインであり、その力によって自然を感じる景観も、歴史や伝統を感じる空間も生み出すことが可能であると考えます。
by pennslanding
| 2008-01-27 11:03
| ランドスケープデザイン・計画について
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