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さて今回の旅をどこから紹介?と考えても切りがないので、思いつくままにというか最初の方から、紹介となりました。最初はパリの有名建築家のプロジェクトにおけるアーバン・ガーデン3つを比較しながら紹介していきたいと思います。
建築家はフランス人ジャン・ヌーベル。日本でも汐留で電通本社ビルは見られますし、このブログでも以前に、パリのケ・ブランリー博物館やバルセロナの水道会社本社ビル(ランドスケープはひどかった)を紹介しました。 ここでは少し古い作品であるカルチェ財団ビル1994年、出世作であるアラブ世界研究所1987年(ランドスケープってあったっけ?と思いきや、隣に大きな広場)、そして2006年のケ・ブランリーと見て行きたいと思います。
さて、最初のカルチェ財団ビル。行く前に見た写真の印象は?何か工事中のような、仮設の足組が取れていない様な???特にランドスケープについては、良く解らん。という印象でした。 最寄りの地下鉄駅(4号、6号線 Raspail)を降りて、建物を探すと、パリの街並を形成する建物の外壁が、そこだけガラス張りになっているので、すぐにそこが目的地と発見。視認しやすいのは、隣接の建物と同じ高さのガラスの壁が、外壁線に沿って建てられているからです。そのガラス壁の奥に本体の建物。これも前面ガラス張りなので、遠くから見るとどこが建物か、どこまでが建築かが解らない。そこに建築家の意図する建築の透過性というテーマが見えてきます。(透過性・・・見えてくるという表現が何か矛盾にかんじるかもしれませんが)
もう少し建物に近づいて、通りの反対側から見ると・・・ 敷地内に広がる緑がガラス越しに見えてきます。ガラス越しに見るので、それが本当の緑の庭なのかと疑問にも思えます。建物部分のガラスの外壁に、敷地内の緑が写し込まれ、建物自体も緑の庭に見えるので、確かに建物を消し去っている様でもあるし、ガラス越しの緑はバーチャルなのでは?という錯覚のようにも思えてしまいます。
通りを超えて、ガラス壁の歩道から庭の緑を見渡しても、建物やガラス壁への映り込みも混じった不思議な緑の景観を楽しむ事ができます。 日本だったら、このガラス壁の手前側に低木を歩道に沿って植えろという行政指導が入るのですかね。接道緑化義務とかいって。これだけ緑が視認できれば充分、接道緑化義務を全うしていると思いますがね。
敷地外の街路樹がガラス壁に映り込み、緑量感満点の接道になっています。
この正面入口の写真は、以前に見た写真の印象に近い、工事中?足場の解体はまだ?に近い印象に見えるかもしれません。おまけに、ご丁寧にビルの上部から窓清掃の作業員までいるので、余計に工事中のようにも見えます。(インスタレーションの人形ではありません。)
入口を入って庭のウォッチング。エントランスで庭を見るだけなら無料?と聞いたが、入館料を払わないと庭へは入れないと渋々入場。 園路にはハードな舗装な無く、縁石も無し。セージの一種が咲いてましたが、あとは芝生もあまりメンテナンスはされていないといった極めてラフな庭でした。 しかし、ここの場合には、このラフさ加減。日本流で言えば、野趣に富んだというような自然さが、透明性、透過性のある、そして研ぎすまされたような建築の本体の対局として存在し、都市の中での自然の存在感をより顕在化しているように思えました。
庭、庭園、公園というと、その外周部には、必ず塀、生垣、あるいは幅のある緑の緩衝緑地帯といったもので、外部世界を遮りながら内部を庭として隔絶しつつ、別世界を展開するというのが鉄則であり、原則でもあります。一方、都市の広場やランドスケープ空間は、その囲い込みがルーズで都市との関係がより強くなり、それがアーバン・ガーデンの特徴と考えます。ここの場合には、ガラス壁という透過性のある遮蔽物で、内部と外部の視線をつなぎながら都市と庭との関係に新たな景観の関係を作ろうとしています。そういう意味では、新しい都市の庭、まさにアーバン・ガーデンの新しいスタイルの一つであるように思えました。
by pennslanding
| 2012-10-28 11:28
| 海外のアーバン・ガーデン
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